準備編

独立して起業する場合、その形態はいろいろありますが、まず最初の選択は 個人事業でするのか法人を設立するかです。

もちろん、最初は個人事業からはじめて後に法人化する場合もあります。

いずれにせよ、売上が一定額以上であるとか、雇い入れる人の数など、どれを満たせば法人化するのか判断基準を持ち合わせるようにしましょう。

———————————————————————————————————-

個人と法人を比べた場合、始めやすさや運営の容易さだけで考えれば、断然個人事業が有利になります。

【個人事業のメリット】

  • 特別な設立の手続きが不要なので、開業資金が少額で済む。
  • 運営上も自由度が高い。
  • 会計処理が容易

【個人事業のデメリット】

  • 法人にくらべ信用度が劣るため、融資や、大口取引等がむつかしい。
  • 万一の損失の責任範囲に限度がない。
  • 事業によっては、法人が許認可要件になっている。(介護事業等)

法人とは?

法人とは何を指すのでしょうか?

よく法人の反対語は個人と思いがちですが、正確には 自然人 です。

肉体を持っているフツーの人=自然人 といいますが、自然人は平等に権利を持っています。(人権ってやつです)

これに対して、法人とは「法律により人格を与えられたもの」とされ、各種の契約ができたり財産を持ったりできるようになります。

つまり、法律によって新しい人格を認めるわけですから、自然人と同じように出生届や婚姻届、移転届や死亡届に相当する手続きが必要になります。

できあがった法人はつくった個人(発起人)とはまったく別の人格ということになるのでたとえ社長さんであっても法人の財産を勝手に使うことはできませんし、
また法人の借金が社長さんに及ぶことはありません。(事実上は、社長さんが法人の連帯保証人になることが大半ですが・・・)

法人の種類

一般的には法人=株式会社のイメージが強いようですが、実は法人の種類はたくさんあります。

  • 国、地方公共団体(都道府県や市町村のこと)
  • 株式会社、合同会社、合資会社
  • 企業組合、NPO法人、一般財団法人
  • 医療法人、宗教法人、学校法人、社会福祉法人、農事組合法人・・・

その他無数にあり、その数は200とも300ともいわれています。

事業の内容によっては、何らかの法人格が必要とされるものもありますので要注意です。

どの法人が適しているか?

医療や農業など、特殊な事業でない場合、法人の形態はつぎの4種類から選択可能です。

それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるので、自分にあったものを選択しましょう。

法人形態