廃棄物該当性について、新たな事務連絡が通知されました
先般お伝えしたとおり、来月から大阪市の「資源化可能な紙類」の焼却工場への搬入が禁止されます。
「規制改革実施計画」(平成 25 年6月 14 日閣議決定)において、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和 45 年法律第 137 号。以下「法」という。)
の適用に関して、廃棄物に該当するか否かの判断に当たっては、「販売価格より運送費が上回ることのみにより、
経済合理性がなく取引価値がないと判断するものではない」旨の文書を発出することとされたところです。
これに関しては、従前より、「行政処分の指針について」
(平成 25 年3月 29日付け環廃産発第 1303299 号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知)等により、廃棄物該当性の判断は、
その物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び占有者の意思等を総合的に勘案して行うべき旨を通知してきたところですが、
今般、この趣旨を改めて周知するため、「規制改革通知に関するQ&A集」(平成 17 年7月4日付け環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課事務連絡別添)
を下記のとおり改訂いたしました。
Q11.
有償で譲り受ける者が占有者となる時点以前についての廃棄物該当性はどうなるのか。
例えば収集運搬については、輸送費が売却代金を上回っている場合には産業廃棄物の収集運搬と判断されるのか。
A.
取引価値を有すると判断するための基準として、本通知において示した「行政処分の指針」においては
「客観的に見て当該取引に経済的合理性があること」としているが、販売価格より運送費が上回ることのみをもってただちに
「経済的合理性がない」と判断するものではなく、「行政処分の指針」第1の4(2)①エに従い判断する必要がある。
なお、廃棄物該当性の判断については、法の規制の対象となる行為ごとに、その着手時点における客観的状況から、
物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び占有者の意思等を総合的に勘案して判断する必要があるものであり、
引渡し側から譲り受ける者までの間の収集運搬についても、上述の総合的な判断が必要である。
Q12.
再生利用又はエネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者が、引渡し側の排出事業場等に譲り受ける物を引取りに行く場合、
「再生利用又はエネルギー源として利用するために有償で譲り受ける者が占有者となった時点」は譲り受ける者が当該物の引渡しを受けた時点と解してよいか。
A.
お見込みのとおり。ただし、本通知は、有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については廃棄物に該当しないと判断しても差し支えないことを示したのであり、
当該時点以降の廃棄物該当性の判断については、本通知中の2及び3で示したとおりに行うものである。
来月から大阪市の「資源化可能な紙類」の焼却工場への搬入が禁止されます
先般お伝えしたとおり、来月から大阪市の「資源化可能な紙類」の焼却工場への搬入が禁止されます。
Q&Aがあったので抜粋しました。
Q
どのような紙が搬入禁止となりますか?
A
事業活動に伴って発生する紙ごみのうち、再生資源事業者(リサイクル事業者)でリサイクル可能な紙類が対象となります。具体的な品目としては次のとおりです。
新聞・段ボール・紙パック・雑誌・OA紙・シュレッダー紙・その他の紙※機密書類を含む。
【詳細説明】
- 新聞・・・・折込チラシを含む。
- 段ボール
- 紙パック・・ 紙パックの識別マークのあるもの。(内側がアルミコーティングされたものは除く)
- 雑誌・・・・週刊誌、漫画本、専門誌、単行本、百科事典、教科書、パンフレット、カタログ等。
- OA紙・・・コピー用紙、コンピューター用紙。
- シュレッダー紙
-
その他の紙・・・オフィスから発生する紙および紙製品で主として製本していないバラの墨印刷・色刷りのある印刷物など。
(例)包装紙、菓子やティッシュの空き箱、トイレットペーパーの芯、メモ用紙等 - 紙全般(新聞、段ボール、紙パック、雑誌、OA紙、シュレッダー紙の対象品目以外)
Q
搬入禁止の対象外となるものはどのような紙ですか?
A
事業活動に伴って発生する紙ごみのうち、再生資源事業者(リサイクル事業者)でリサイクルできない紙類が対象となります。
【詳細説明】
リサイクルできない紙類は、基本的に古紙の再生の妨げとなる禁忌品です。
- 油のついた紙、使い終わったティッシュペーパーやタオルペーパーなど、食品残さ等で汚れた紙
- 防水加工された紙(紙コップ、紙皿、紙製のカップ麺の容器、油紙、ロウ紙など)
- 匂いのついた紙(石鹸の個別包装紙、紙製の洗剤容器、線香の紙箱など)
- 感熱紙(ファックス用紙、レシートなど)
- カーボン紙、ノーカーボン紙(宅配便の複写伝票など)
- 感熱発泡紙(熱を加えたところが盛り上がる紙)
- 昇華転写紙(捺染紙、アイロンプリント紙、主に絵柄など布地に加熱してプリントする際に使われる紙)
- 印画紙の写真、インクジェット写真プリント用紙、感光紙(青焼きコピー紙)
Q
資源化可能な紙類の焼却工場への搬入が禁止になると、紙ごみをどのように処理すればいいのですか?
A
事業所でのごみ分別をさらに徹底していただき、資源化可能な紙類については、
現在契約中の許可業者に依頼して再生資源事業者(リサイクル事業者)の事業場へ搬入するか、
新たに再生資源事業者(リサイクル事業者)との間で契約を結んで回収してもらう方法があります。
そのほか、自社で運搬する手段があれば、再生資源事業者(リサイクル事業者)の事業場へ直接搬入する方法があります。
産業廃棄物収集運搬業 講習会受講について
産業廃棄物収集運搬業(以下、「業」)の許可を受けるためには新規であれ更新であれ「講習会」を受講しなければなりません。
また、この講習会は有効期間が設けられており、新規講習は5年、更新講習は2年とされていました。
許可行政庁が1つのみの場合や複数であっても許可期間が比較的近い場合であれば、
許可期限の手前2年以内に更新講習を受講すれば問題ないですが、複数の行政庁で許可を受けており、
なおかつ許可期間がバラバラの場合には、更新が発生する都度、講習会を受講する必要があります。
(例) | |||||||||||
許可期間 | ● | →5年間 | ● | →5年間 | ● | →5年間 | ● | ||||
講習受講 | ○ | →2年間 | ○ | →2年間 | ○ | →2年間 |
この制度が、あまりに不合理ということで、大阪府、兵庫県に続き、平成25年4月1日から愛知県でも新規、更新を問わず講習会の有効期間が5年間となりました。
他府県も、当該制度を早くとりいれて欲しいですね。
平成25年10月から大阪市の廃棄物の処理方法が変わります
大阪市では平成25年10月から資源化可能な紙類の焼却工場への搬入が禁止されます。
これに伴い事業系のごみの適正区分、適正処理に加え、紙ごみについてもリサイクルを徹底する必要があります。
「事業系のごみ」とは、事業活動に伴って生じるごみとされており、本来の事業活動のほか、それから随伴するものである限り、
付随的業務に伴うものや不可避的に伴うものも含みます。
また、「事業系のごみ」は業種や品目によって
- 事業系一般廃棄物
- 産業廃棄物
に、大別されます。
例えば、一般事務所から排出される紙くずは産業廃棄物となりませんが、従業員の昼食のごみ(弁当容器や空き缶類等)は産業廃棄物に含まれるとされています。
小型電子機器等リサイクルシステム構築実証事業
平成25年度「小型電子機器等リサイクルシステム構築実証事業」(市町村提案型)の事業対象地域の決定について(お知らせ)
平成25年度「小型電子機器等リサイクルシステム構築実証事業」(市町村提案型)についての公募結果が発表されました。
本事業の実施を通じて、対象市区町村に対し、回収ボックス等の物品や市民向け広報等の回収体制の構築に必要な支援を環境省が行います。
本事業は、今後も追加募集を行う予定になっています。
採択された事業対象地域
- 青森県八戸地域広域市町村圏事務組合(八戸市、南部町、階上町)
- 群馬県高崎市
- 埼玉県さいたま市
- 埼玉県幸手市
- 埼玉県上尾市
- 千葉県千葉市
- 千葉県市川市
- 千葉県香取広域市町村圏事務組合(香取市、香取郡東庄町、香取郡神崎町)
- 東京都荒川区
- 東京都品川区
- 東京都台東区
- 神奈川県横浜市
- 神奈川県川崎市
- 神奈川県小田原市
- 神奈川県大和市
- 神奈川県藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町(共同申請)
- 新潟県新潟市
- 富山県立山町
- 福井県越前市
- 静岡県磐田市
- 静岡県沼津市
- 愛知県稲沢市
- 愛知県瀬戸市
- 知県豊橋市
- 愛知県大治町
- 京都府京丹後市
- 大阪府大阪市
- 奈良県大和高田市
- 広島県呉市
- 山口県長門市、和木町(共同申請)
- 香川県三豊市
- 愛媛県宇和島市、今治市、東温市(共同申請)
- 福岡県八女市
- 大分県中津市
小型家電リサイクル制度
小型家電を捨てずに、リサイクルしようという制度(小型家電リサイクル制度)が4月から始まりました。
わかりやすいQ&Aがあったのでご参考までに。
Q)そもそも、小型家電とは?
A)炊飯器やゲーム機、デジタルビデオ・カメラ、リモコン・・。すでにある「家電リサイクル制度」の対象になっている
「テレビ」「エアコン」「洗濯機」「冷蔵庫」の4品目をのぞく、100品目以上が、国からリサイクルの対象に指定されています。
こうした製品。これまでは、使い終わると、「燃えるごみ」あるいは、「燃えないごみ」として捨てられ、多くが埋め立て処分にされてきましたが、
リサイクルしようということです。
Q)テレビなどのリサイクル制度と、何か違うのですか?
A)大型の「家電リサイクル」は、全国一律で、義務づけられています。私たちは、国内のどこに住んでいても、
使い終わった後、小売店などに引き渡さなくてはいけません。しかも、消費者が、リサイクル費用や運搬費用を負担します。
Q)リサイクル費用や運搬費用は?
A)数千円、かかります。一方、新しい「小型家電リサイクル」では、
① そもそも、「リサイクルするかどうか」。そして、この対象品目の中から、実際、「どれをリサイクルするか」は、それぞれの自治体が決める任意の制度になっています。
② 費用も、市町村や品目にもよりますが、多くの場合、無料です。
Q)なぜ、リサイクルすることにしたのですか?
A)大型家電の場合は、主に、埋め立てる量を減らして、最終処分場に余裕をつくることが狙いでしたが、
小型家電の場合は、中に含まれている貴重な金属を取り出して活用しようということが主な狙いです。今や家電製品も、コンピュータ化しています。
毎年、使用済みとなる小型家電の中には、鉄のほか、金や銀などの貴金属。そして、レアメタルなどの希少な金属が28万トン。844億円分含まれていて、
「都市鉱山」とも呼ばれているのです。
これを、捨てるのはもったいない。ということで、自治体が集めた後、国から認定を受けたリサイクル事業者などに売却したり、無償で引渡したりします。
そして、リサイクル事業者が、細かく分解したあと、製錬事業者が、貴金属やレアメタルなどの資源に変えて、新たな製品の原材料として再利用しようという仕組みです。
Q)消費者は、どうやって出すのでしょうか?
A)出し方も、自治体が決めます。例えば
① 新たに、「小型家電」といった、ごみ捨ての区分をつくる。
② これまで通りに集めた上で、自治体の人が、ごみの中から、小型家電を選別する。
③ 役所やスーパーなどに、小型家電を集める回収ボックスを設けて、持ってきてもらう。
④ お祭りなどのイベント会場に窓口を設けて、持ってきてもらう。
⑤ 消費者が、自治体に依頼をして引き取りにきてもらう。
⑥ 清掃工場などに持ち込む。
こういった方法の中から、自治体が、決めることになっています。
Q)携帯電話も対象ですが住所録などの個人情報が漏れる心配はないですか?
A)携帯電話には、高価な金属がたくさん含まれています。これまでのように販売店に持っていってもリサイクルしてくれますが、
それに加えて、自治体が回収してリサイクルに回してもいいことになりました。確かに、個人情報が心配なので、回収する自治体は、
カギがかかる場所などで厳重に保管すること。そして、リサイクル事業者は、物理的に破壊することが求められています。
ただ、消費者としても、データは完全に消してから出すようにしたほうが安心だと思います。
Q)私の住んでいる地域では、まだ、リサイクルを始めていないのですが・・。
A)先行的にリサイクルを始めている自治体もありますが、全国的には、まだ、法律が施行されて、
リサイクル事業者の認定もこれからという段階です。今後、少しずつ広がっていくと思います。ただ、気になるのは、国のアンケートに対して、
参加に前向きな姿勢を示した自治体が、3分の1にとどまっているということです。
Q)慎重な自治体が多いはなぜですか?
A)回収ボックスなどの費用は、国が支援しますが、運搬費や人件費は、自治体の負担になります。
このため、体制が整わない、また 予算的に厳しいなど。つまり、売っても、赤字になるのではないか・・という懸念があるからというのです。
Q)どうしたら、参加する自治体は増えるのでしょうか。
A)先行している自治体の中には、最終処分場に少し余裕ができた、有害な鉛が溶け出さないように自治体が
処理してきた費用の負担がなくなった等のメリットを挙げるところもあります。
Q)小型家電をリサイクルに出したいけれど、自治体が参加していない場合、どうしたらいいのでしょうか。
A)まずは、自治体が、今後、リサイクルを予定しているかどうか、電話やホームページで調べてみてください。
当面参加しないという場合でも、すぐには捨てないでください。というのも、全国展開している家電量販店や商社などの中には、
認定事業者として、家庭から小型家電を集めて、リサイクル事業者に引き渡すことを検討しているところもあります。ですから、
待てるのであれば、もう少し待っていただくと、リサイクルに回すことができるかもしれません。
Q)トラックなどで、回収に回ってくる事業者もありますよね?
A)環境省の話では、町を回りながら不用品を集めている事業者の中には、最終的に、製品を不法投棄したり、
分解するときに有害な物質をきちんと処理しなかったりする事業者もいます。消費者は見分けがつかないので、自治体に問い合わせるなど、
慎重に対応してほしいとしています。
平成13年大阪市告示第310号及び産業廃棄物取扱要項の廃止について
昭和45年12月、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)の施行されるにあたって、
大阪市では民間の産業廃棄物処理施設が整備されていないことによる不法投棄等を未然防止、また零細事業者対策の観点から、
条例で産業廃棄物を大阪市の処理施設で受け入れることが出来る規定を設け、昭和47年度から大阪市が処理する産業廃棄物を告示し受け入れていました。
平成13年大阪市告示第310号
- 廃プラスチック類
- 紙くず
- 木くず
- 繊維くず
- ゴムくず
- 金属くず(ただし、①②③④⑤又は⑦及び金属くずの混合物又は複合体に限る)
- ガラスくず・陶磁器くず(ただし、①②③④⑤又は⑥及びガラス・陶磁器くずの混合物又は複合体に限る)
以上 7種類
産業廃棄物取扱要項(平成13年改定時)
- 対象事業者:常時事業に従事する人数が5人以下の零細事業者
- 建設工事から発生する告示産廃は、1ヶ月概ね20トン
その他の告示産廃は、1ヶ月概ね3トン
近時においては、民間の産業廃棄物処理施設の整備が進んできたこと、また、廃棄物処理法の本来の趣旨である
「排出事業者責任」に則り平成25年3月末をもって大阪市処理施設での告示産業廃棄物の受入を修了することとなりました。
→→→
これまで告示産業廃棄物を大阪市処理施設に搬入していた事業者は、今後搬入することができず、民間の処理業者へ委託することになります。
なお、大阪市の処理費用は90円/10kgであり民間とくらべて安価な場合が多かったため、今後、民間に委託する事業者は処理費用が増大する可能性があります。